マルセル・ブロイヤー Marcel Breuer
(1902-1981)
ハンガリー、ペーチ生まれのインダストリアルデザイナー。鋼管家具デザイナーの草分けとして知られる人物。
ドイツ、アメリカで活躍。
奨学金を得て就学した、ウィーン美術アカデミーに失望し、バウハウス家具工房でグロピウスに師事する。 卒業後、短期のパリ建築修行後、バウハウスのマイスター検定に合格し、同校の指物工房主任としてスティールパイプを使った椅子や、木による規範家具の開発に勤しむ。スティールパイプを使った椅子は、家具の規格、量産化に繋がるアイディアが詰まった作品でインダストリアルデザインの萌芽を感じさせる。中でも「3Bチェア」(1925)自転車の構造にヒントを得た、ヴァシリー・カディンスキーのために作られたため「ヴァシリー・チェア」とも言われる椅子が有名である。
26年バウハウスのマイスター用住宅のインテリア設計を機に建築への志向を強める。28年にグロピウス退職とともにバウハウスを離れ、ベルリンで設計事務所を設立。 37年ナチスの圧力が高まるなか、恩師グロピウスの招きでアメリカに渡り、ハーバード大学の教鞭をとる。同時にグロピウスと共同で事務所を経営する。 力学的に最小限のパーツからなるブロイヤーの家具は、新しい素材、技術に裏打ちされた機能的な工業製品を設計しました。 ニューヨークで逝去。 代表的作品
|
|||||||