Eames Aluminumgroup
イームズ・オフィス長年の従業員であった、アレキサンダー・ジラードはエーロ・サーリネンと共にオハイオ州での住宅建築に取り組んでいたが、そこでの家具に屋内外で使用できる家具を提案したかったが、見つからなかった。 屋外に持ち運べる程度に軽く、腐食にも耐えうる製品でなければならなかったが、ジラードはそこでチャールズに相談し、オフィスで開発が始まったのが、アルミナム・グループである。 アルミニウムを使用した家具は30年代にマルセル・ブロイヤーなどが開発に成功しており、もともとイームズオフィスも40年MOMA(ニューヨーク近代美術館)『オーガニック家具デザインコンペ』に応募するために金属プレス加工を使用したアルミニウムを扱ったことがあった。 57年にはアルミニウムの使用を普及させたいと考えていたアルコア社は、有名デザイナーにアルミニウムの製品を共同で企画することで目的をはたそうとし、幾人かのデザイナーを起用したが、その中の一人にイームズ夫妻を起用した。夫妻もアルミニウム製品の認知度向上に貢献するなど活躍した。 この様な期間があり、開発は多難をていしたがジラートの提案から3年間の開発期間を経て見事完成にした。 アルミナム・ラウンジチェアアルミナム・グループの紹介としてまず挙げたいのが、ラウンジチェアである。当初計画していた屋外での使用を着想しながら、開発したのがうかがわれ、素材はアルミニウム製のフレームと一つに繋がったパッドで構成されている。パッドはナイロンとビニールの発泡材を両サイドからサンドイッチ状に詰められている。 当時屋内外で使用されていたハンモックや、バタフライチェアを連想される造りとなっており、イームズらしさとアルミニウムが融合した逸品である。 アルミナム・エグゼクティブオフィスチェアはここから始まったとも言われている名作。その後のオフィスチェアにあるようにキャスターが付いており、またリクライニングも出来オフィス環境には申し分ない。 また、カラーバリエーションもブラックの他、ブルー、レッドなどを選べるのもイームズらしい。
ソフト・パッド・グループ69年イームズオフィスはアルミナム・グループの姉妹版となる、「ソフト・パッド・グループ」を発表した。構造はアルミニウムだが、パットが厚さ5センチの繊維綿をつめた発泡材で覆い、すわり心地が増したりのが特徴。 更なる進化を遂げた。 |
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