チャールズ・レニー・マッキントッシュ Charles Rennie Mackintosh
(1851-1942)
19世紀末から20世紀初頭にスコットランドのグラスゴーを中心に活動した建築家、デザイナー。
グラスゴー派の中心人物。 1896年に母校グラスゴー美術学校の改築コンペに入賞し注目される。 この頃、同校出身者ヘンリー・マックネイア、およびマーガレット、フランシス・マクドナルド姉妹と結束を固めこの四人が中心となり後にグラスゴー派と呼ばれるグループが形成される。マクドナルドは後にマッキントッシュ夫人となる。 グラスゴー派の特徴は同時代の活動に比べ美への偏重が伺えることにあるが、同時期のアーツアンドクラフツ運動は用と美の調和を目指しどちらかに偏ることを好まなかったため同運動からは批判された。 ロンドンのアーツアンドクラフツ展示会に出品したものなどは「奇妙な装飾の病」とまで評された。 一方ロンドンのステュディオ誌に97年から連載で特集されるなどその造形美は注目された。例えば同年はウィーン分離派の結成年であるが、ウィーン分離派メンバーは連載を読み熱狂し1900年の第八回分離派展ではチャールズ・アシュビーと共にマッキントッシュの作品の展示も企画された。この展示にはマッキントッシュ夫妻はウィーンに招かれレイアウトの展示など直接かかわった。
造詣の特徴はオーブリー・ピアズリーとヤン・トーロップ、そして日本の浮世絵などジャポニズムなど影響が有り、また由来はケルト文明までさかのぼるという幻想的と言えるほど入り組んだ曲線装飾と建築、家具に現れる垂直線を強調とする幾何学的な形態で、モダンデザインの萌芽を感じさせる先進的なものであった。 活動の目的は、96年グラスゴーのブキャナン通りウィローティールームの壁面装飾を優美に飾った事が有名であるが、テーブル、フォーク、スプーン、また照明機器まで美の総合的空間を生み出すことであった。 他の代表的建築物は、グラスゴー美術学校校舎、1902年にグラスゴー近郊に建てたヒル・ハウスなどがある。 マッキントッシュのデザインはドイツ語圏に影響が大きく、ヨーゼフ・ホフマン、ヨーゼフ・マリア・オルブリヒなど分離派、ユーゲントシュティルに与えた影響は大きい。 代表的作品
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