ドイツ工作連盟

ドイツ工作連盟とは
1907年にドイツの建築家、工芸家や企業によってミュンヘンで結成された団体。
活動は製品のあらゆる質を向上とする事が目的で、最終的には「良質」な製品を普遍的に生産するために規格化を用いい、工業化された生産方式によって製品を生み出すことを目標としました。
活動は製品を工夫考案する者と生産を実施する者の分業につながり、製品を工夫考案する者は今日のインダストリアル(産業)デザイナーを誕生させる切っ掛けを造りました。

設立連名者はヘルマン・ムテジウス、ペーター・ベーレンス、アンリ・ヴァン・ド・ヴェルド、フリッツ・シューマッハ、オルブリヒ、リーマーシュミットら12名の工芸家とペーターブルックマン社、ドイツ工房、その他12の団体や会社です。 連盟はDWBまたはヴェルクブントと呼ばれました。

設立当初から製品の質を向上とする事が連盟の目的で、その思想はアーツアンドクラフツ運動から影響を受けていましたが、メンバー間で実践を行う方法論の違いにより対立しました。
どちらの方法もウィリアム・モリスの思想から影響を受けており、一方はモリス的な方法、生産者と創造者が一体となった活動の主張を繰り広げました、こちらの代表者がアンリ・ヴァン・ド・ヴェルド。規格化による普遍性への追求を推し進めたのがヘルマン・ムテジウス、ペーター・ベーレンスになります。

最終的にはウィリアム・モリスの生産者と創造者が一体で行うことをを普遍性のある方法で実践することへの矛盾を解決するには、モリスが悪とみなした工業化から生み出される『粗悪』な品を質の『良い』物へと向上させるという、方法論自体を180度変換することで解決し、その手法として生産者と創造者の分離、生産方法として規格化を採用することにより、質の良い物を社会に普及させる普遍性有る方式を提案したのでした。こは理念はバウハウスへと受け継がれて行きます。

この時代同時期に、工業化を達成した各地で工業化に対するデザイン近代化の対応として、活動が活発でした。
それはそれぞれ地域の文化をどの様にして対応、織り込んで行くかと言う活動で、地域性のある多様な活動でした。
パリのアール・デコ、オランダのデ・ステイル、ロシア構造主義が挙げられます。